ユキザサ
樹林の新緑と同時に
木漏れ陽の下でこうべを垂れて咲く
誰が名付けたかこのユキザサ
俺なら星ザサと名付けただろうな～
葡萄のように
連なった蕾が順に花咲く様もとてもいい
一年中、小さな美しさを放つユキザサは
マイヅルソウの兄貴分のようで鶴と星と言ったところだ
秋になると
真っ赤で透明な４ミリほどの実をつけ
冬はじめの初雪の中で
春手前の雪解けの中でそのあざやかな赤を失わず
雪解けのざらざらとした氷粒に混ざり
滲んで輝く様はちょっとみだらな命の温かみを思わせる
ユキザサのどんな野草とも共存して邪魔せず
主役も脇役も演じ分けられる姿を俺はいつも褒めている
輝け輝け。
