4月15日開花
スミレ
野草の中でスミレは一番
人に近い花かもしれないな
幼きころの学校の校庭に
その行き帰りの小道の脇で名も知らず手に取っていたスミレ
今、日々変わりゆく社会に沿って生きる自分には
スミレはその遠い記憶以上に美しい
よくよく見ると
こんなに小さな姿でいながら花はとても複雑で緻密
そして
その個性はただスミレと一言ではくくれないほどの種類を見る
分かってきたのは
スミレはネイティブアメリカンのように
たくさんの部族をなしているのだ
ここ数年は
お前ははじめて見るスミレだと見入ってしまう新鮮な楽しさ
もしかするとスミレはその土地土地の自然交配によって
姿を変えているのかもしれないとさえ思う
そうだとしたら
スミレを求めた旅も考えられて興味深い
去年もはじめてのスミレに心が浮き立ったなぁ
もし新種なら名を付けなければと心を躍らせてくれるスミレ
その魅力やまた楽し…
スミレは優し、楽し、懐かし、美し、そして謎めいている
図鑑だ、図鑑だ。